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なおす

年月を経て汚れたり、傷みが生じた表具は
それぞれ適切な方法で直し、次代に残すことができます。

汚れ → 汚れの除去

表具部分の表面や、長年の間に本紙に付着した汚れ、汚れによる染みなどは、きれいな水を使って取り除きます。薬品の使用は本紙を傷めることになるため、基本的に行いません。

絵の具の剥落 → 剥落止め

本紙の彩色部分で絵の具が剥落しないよう、危険性のある箇所に膠水を補って防ぎます。

裏打ち紙の劣化→裏打ち紙の取り替え

経年によって酸化し本紙を支えきれなくなっている裏打ち紙は、取り除いて新たに裏打ちを行います。肌裏・増裏・総裏の3層の裏打ち紙を、すべて取り除く方法で行います。

虫喰い → 穴埋め

虫の食害などによって欠失している部分を、同様の
材料で補います。
(補絹・補修)

折れ → 折れ伏せ

擦れや裂けの原因となる「折れ」は、そうしたダメージを未然に防ぐことが大切です。「折れ伏せ」と呼ばれる伝統的な技法によって裏側から補強します。