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  • 表具について

回答一覧

  • Q1. 表具を頼む際、気をつけることは?

    A1. まず、どのような材料と技術で表具を行っているのかを確認する必要があります。中には機械表具をする店がありますので、将来、長きにわたって作品を保つためには、やはり伝統的な材料と技術で表具を行っている店が、望ましいと考えられます。また一定期間、大切な作品を預けるわけですから、保管方法や収蔵スペースの有無、その環境についても確認しておくと安心です。

  • Q2. どのような表具師に頼むといいでしょうか?

    A2. 京都表装協会などに問い合わせて、紹介してもらうとよいでしょう。とりわけ京都表装協会は、寺院関係・茶道関係・美術館関係・美術商関係…などさまざまな分野の第一線で活躍中の表具師で構成されているため、ご依頼内容にふさわしい表具師が見つかる可能性が高いと言えます。

  • Q3. 表具師によって得意とする作品や表具があるのですか?

    A3. 上記のような取引先の別だけでなく、掛軸が中心の店、額装を主に扱う店、また新しい作品の表具制作を多く行っているか、仕立て直しを専業としているか…など、さまざまです。当然ながら取り合わせの感覚や仕立ての趣向といった、センスの違いもあるので「表具師は十人十色」と言えます。依頼される作品の分野に通じ、かつお好みにかなう技量の表具師が理想的です。

  • Q4. 本紙にたくさんの「折れ」が生じた掛軸を直すことはできますか?

    A4. 「折れ」は、本紙の亀裂や欠失・摩耗、顔料の剥落の原因となる重大な損傷で、とりわけ掛け外しの際には「折れ」が発生しないように極力注意する必要があります。発生してしまった「折れ」は、基本的に直すことは可能ですので、それ以上ダメージが広がらないように早めの対処をお勧めします。

  • Q5. 湿気などで染みだらけになった掛軸でも直すことができますか?

    A5. 湿気を原因とする汚れのある程度は、水を使って取り除くことができます。ただし汚れの種類によっては困難な場合もあります。実態を見た上で、判断することになりますので、まずはお気軽にご相談ください。

  • Q6. 茶色い斑点のカビや染みなどはきれいになりますか?

    A6. 薬品を使わない方法で行いますので、完全に取り除くことはできません。裏打ちを新しくやり替えますので、ある程度は薄くなり、気にならなくなる可能性はあります。カビや染みはできるだけ発生させないことが大切で、最大の予防策は普段から湿気の出ない場所で保管することです。また1年に2回は風通し、目通しを行うとさらに効果的です。

  • Q7. 遠方なのですが、見積や相談だけでも出張してもらえますか?

    A7. ご依頼の有無にかかわらず、遠方であっても伺います。大きすぎて持ち出しが困難な作品や、傷みが激しく運搬に耐えないと思われる掛軸などやむを得ない場合はもちろん、作品の価値が不明で依頼すべきかどうか判断しにくい場合などでも、実物を拝見させていただくことが先決と思われますので、ぜひお気軽にお尋ねください。

  • Q8. 京表具の展覧会というものがあるのでしょうか?

    A8. 毎年12月の第1金曜から3日間、京都文化博物館で京都表装協会主催の「表展」が開催されます。この展覧会は、わが国初の表具の展覧会として明治42年に京都で第1回が開かれ、平成24年で97回を数える京表具の展覧会です。軸装と額装に仕立てた日本画の名品が多数一堂に会し、会場では京表具の伝統工芸士が各作品を解説し、表具を行った表具師がご質問におこたえいたします。ぜひご来場いただき、わが国最高水準の表具作品を間近でご覧ください。